千葉県 市川市 不妊症 不妊治療専門 市川ARTクリニック
■妊娠を希望する人のための検査
■治療の概略
■主な治療法
■体外受精・胚移植の概略
■胚(受精卵)の凍結保存
■体外受精/顕微授精の費用

なかなか妊娠しない場合、その原因としては卵管や子宮の異常、排卵やホルモン分泌などの卵巣機能の異常、精子の異常など、様々なものが考えられます。 従って、まず最初に原因を検査し、治療の方針を立てます。

以前に他の医院・病院で検査・治療を受けたことのある方は、その結果をお知らせ下さればいくつかの検査は省略できます。


女性の検査

検査

検査時期 検査内容
内診・超音波検査
血圧測定など
初診時 初診時の検査です。
子宮・卵巣の状態 (子宮筋腫・卵巣嚢腫の有無など) を診断します。
血液検査-1 2回目以降の
できるだけ早い時期
(自費検査です)
月経(生理)中はできません

貧血・肝機能・腎機能・脂質・血糖など
甲状腺関連ホルモン(
甲状腺刺激ホルモン・遊離サイロキシン)
子宮内膜症関連(CA125)
クラミジア抗体、抗精子抗体

※体のどこかに異常があると、そのために妊娠しにくくなることがあります。
この検査は自分では気付いていない体の異常がないか、自覚症状のない初期の子宮内膜症がないかなどを調べるものです。

血液検査-2 月経周期第3(4)日
(自費検査です)

性腺刺激ホルモン【卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体化ホルモン(LH)】、プロラクチンの測定

※卵巣機能をコントロールしている中枢(下垂体)から分泌されるホルモンを測定します。

頚管粘液検査 基礎体温上昇の
2〜3日前より
頚管粘液は卵胞の発育に伴って増加する卵胞ホルモンの作用により分泌されます。従って排卵直前の時期にのみ頚管粘液は分泌されるので、頚管粘液がたくさん出ていれば排卵が近いと考えられます。
頚管粘液は膣に射精された精子の通り道で、これがなければ精子は子宮内腔に到達することができません。
性交後試験
(フーナーテスト) 
頚管粘液検査により実施日を決める 膣に射精された精子が子宮内腔に到達できるかをみる検査です。
子宮卵管造影 月経終了後早めに
(月経時に予約)
子宮内腔の形状、卵管の通過性、卵管・卵巣などの癒着の有無を調べる検査です。

男性の検査

検査1

検査時期 検査内容
精液検査 女性の一般検査の流れの中で検査の時期を指示します。 朝、ご主人がお勤めに出かける前にご自宅で精液を容器にとって下さい。
マスターベーションにより直接容器に精液(全量)を射精して下さい。
ご主人が来院する必要はありません。

※検査は原則として保険扱いですが、保険の適応がなく自費負担となる検査もあります。
検査全体の費用は保険の自己負担分と自費を合わせて約35,000円です。

 

治療には大きく分けて以下の2種類があります。

(1)異常に対する治療
(2)妊娠の確率を高めるための治療

例えば排卵がない場合には(無排卵症)、排卵を起こさなければ絶対に妊娠しません。
この治療(排卵誘発)は(1)の異常に対する治療になります。

ところでヒトの妊娠の可能性はどの程度なのでしょうか。
卵管の中でタイミングよく卵子と精子が接触したと仮定して、受精が起こり、着床して妊娠が成立し、さらに妊娠が順調に経過する確率は約25%です。
異常のない夫婦が妊娠を望んで排卵の時期に性交をもつようにした場合、妊娠するまでに平均6ヶ月かかります。 すなわち異常が無くとも、妊娠する可能性はそれ程高くはないのです。

また、全く異常のないカップルはほとんどいません。
例えばある程度規則的に排卵のある女性でも、卵巣の機能が常に十分に保たれているわけではなく、不十分な周期が必ず混在します。
もし卵巣機能が十分な周期とそうでない周期が1ヶ月おきにあるとすると、妊娠の可能性は1/2になり、前に述べた平均6ヶ月の倍、すなわち妊娠するまでに1年かかります。
もし精子の運動が不十分で妊娠の可能性が正常の1/2だとすると、妊娠までにさらに倍の期間、2年かかります。
また例えば右の卵管が正常で、左の卵管に異常があるとすると、妊娠の可能性はさらに半分になり、妊娠までに4年かかることになります。
このような場合、卵巣機能を常に良好にする治療 (排卵誘発療法など)を行えば妊娠までの期間を半分に短縮することができ、さらに精子の運動不良に対する補助的な治療として人工授精を併用すれば、妊娠の確率はさらに高まります。
このような治療が(2)の妊娠の確率を高めるための治療です。

治療は負担の少ない方法から始めて、妊娠しなければ次の段階の治療へとステップ・アップしていくのが一般的です。
ただ異常がなくとも妊娠するまでに平均6ヶ月かかるという点から、1つの治療が有効か否かを判定するには6周期くらい行わなければなりません。

治療にはかなり根気がいるのはヒトの妊娠の可能性の低さに由来していることなのです。
また、妊娠の可能性は加齢に伴い低下し、30歳代後半の女性の妊娠の可能性は20歳代前半の1/6と言われています。
そしてある年齢のターニング・ポイントを過ぎると妊娠の可能性は激減します。
従って、年齢の高い女性は妊娠の可能性を高める治療を積極的に取り入れて、早め早めに治療をステップ・アップしなければなりません。

治療には排卵のタイミングを合わせる簡単なものから、最終的な治療法である体外受精/顕微授精まで様々なものがあり、ステップ・アップするに伴い負担も費用も増加し、リスクも高くなります。
医師は医学的な見地から標準的な治療法を提案しますが、(2)の妊娠の確率を高めるための治療は絶対に必要な治療ではないことも事実です。
どの段階の治療まで選択するかは、ご夫婦の考え方によって異なると思います。

治療にあたって御希望などありましたら、遠慮なく申し出て下さい。
ART(アート)とは、Assisted Reproductive Technology (生殖補助医療)の略です。
クリニックのスタッフはAssistant (助手) です。主役はあなたです。


 


(A)hCG-TI(timed intercourse:予測される排卵日に性交を行うこと)

排卵の1〜3日前に受診し、予測される排卵日に性交をもつ。
受診時に十分に卵胞が発育している場合には、hCG投与により確実に排卵を起こす。
性交の数日後に受診し、排卵が起こったことを確認してhCGの注射を受ける。

 

(B)クロミフェン-hCG-TI(timed intercourse:予測される排卵日に性交を行うこと)

月経(生理)開始の2〜5日目に受診し、クロミフェンを内服する。
その後は(A)と同様に、排卵の1〜3日前に受診し、予測される排卵日に性交を持つ。
受診時に十分に卵胞が発育している場合には、hCG投与により確実に排卵を起こす。
性交の数日後に受診し、排卵が起こったことを確認してhCGの注射を受ける。

 

(C)hCG-AIH(人工授精)

排卵の1〜3日前に受診し、予測される排卵日に人工授精(AIH)を行う。
受診時に十分に卵胞が発育している場合には、hCG投与により確実に排卵を起こす。
人工授精の数日後に受診し、排卵が起こったことを確認してhCGの注射を受ける。

 

(D)クロミフェン-hCG-AIH(人工授精)

月経(生理)開始の2〜5日目に受診し、クロミフェンを内服する。
その後は(C)と同様に、排卵の1〜3日前に受診し、予測される排卵日に人工授精(AIH)を行う。
受診時に十分に卵胞が発育している場合には、hCG投与により確実に排卵を起こす。
人工授精の数日後に受診し、排卵が起こったことを確認してhCGの注射を受ける。

 

(E)体外受精・胚移植(IVF-ET)

in vitro fertilization and embryo transfer (IVF-ET)
体外受精・胚移植は、もともとは卵管の異常による不妊治療法として開発されました。
自然では、卵管の中で卵子と精子が遭遇して受精が成立します。
もし両側の卵管が閉鎖しているなら、精子と卵子は接触できません。
それならば卵胞(卵子の入っている小さな袋)に針を刺して卵子を吸引し、試験管の中で精子と合わせて受精するのを待ち(体の外で受精が起こるので体外受精という)、 受精分割したならその胚(分割発育した受精卵を胚と呼ぶ)を子宮の中に移植(胚移植)すれば妊娠成立が期待できます。 これが体外受精・胚移植です。
現在では卵管障害による不妊だけでなく、他の様々な原因による不妊にも適応が拡大されていますが、不妊の原因により期待される妊娠率は異なります。
男性不妊の体外受精による妊娠率は以前は非常に低かったのですが、顕微授精が開発され成績が向上しています。
その結果、現在では体外受精の成績を左右する最大の因子は女性の年齢であるといわれています。

→体外受精・胚移植治療の概略

 

(F)顕微授精(ICSI)

高度の乏精子症(精子の数が少ない)・精子無力症(精子の運動が不良)や原因不明の受精障害などで、従来の体外受精を行っても受精しない場合に行われます。
顕微授精にはいくつかの方法がありますが、現在標準的になっているものが卵細胞質内精子注入法(intracytoplasmic sperm injection, ICSI)です。
これは顕微鏡下で、非常に細いピペットを用いて1個の精子を卵細胞質の中に注入するものです。

 

     
 


(1)

体外受精を行う前周期の月経開始の4〜5日目より卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤(いわゆるピル)を約3週間内服する。
そしてピル服用の10日〜2週間目より点鼻薬(GnRH作動薬)を開始する。
ピルを服用できない場合には、排卵の3〜5日後より点鼻薬を始める。

(2)

月経開始後に排卵誘発剤(hMG)の注射を始める(毎日、1週間以上)

(3)

超音波検査やホルモン測定により卵胞の発育を調べ、卵子を採取する(採卵)日を決める。

(4)

午後9時頃に卵子の最終的な成熟を促す薬(hCG)を注射し、その35〜36時間後に採卵を予定する。

(5)

午前8時頃に来院し、午前8時30分頃より採卵を行う。
自宅で採取した精液を持参する。
採卵後しばらく安静にして、午後2時〜2時30分に帰宅する。

(6)

採卵の2〜5日後に胚(受精卵)を子宮に移植し、30分程度安静にした後に帰宅する。

(7)

注射(hCGあるいは黄体ホルモン)と内服薬(黄体ホルモン)により着床の環境を整える。

※経口の排卵誘発剤(クロミフェン)やGnRH拮抗薬(注射)を使うこともあります。

 

 



体外受精・胚移植では子宮に移植する胚の数が多くなるほど妊娠率が高くなります。
しかし、複数の胚を移植すると多胎妊娠となることがあります。


多胎妊娠では、妊娠中毒症などの妊娠中の合併症や胎児の異常が問題となるだけでなく、早産すなわち未熟児出産が避けられません。 そのため当院では移植する胚の数は1個としています。


多数の卵子が採取されて複数の胚が得られた場合には、胚が移植されずに残ることがあります。


この余剰の胚を凍結保存し、新鮮胚の移植で妊娠しなかった場合には、次周期以降に解凍移植します。

 

 

 

体外受精/顕微授精は保険の適応がなく、一連の検査・処置の全てが自費となります。
下記の金額には消費税が含まれますが、同時に他の検査・処置・処方などがある場合にはその分の費用が加算されます。
(1)

術前検査(血液検査・心電図):約12,000円

※不妊一般検査の中のホルモン検査・抗精子抗体・精液検査などが済んでいない場合には、その分の費用が追加されます。

(2)

点鼻薬(GnRH作動薬):一本約8000円
(1治療周期で2本必要になります)

※GnRH作動薬の代わりにGnRH拮抗薬(注射,1回7,000〜32,000円)を使うこともあります。

(3)

排卵誘発剤(hMG)開始後の通院1回(1日)の費用:約3,000〜18,000円

※hMG注射の種類・量、超音波検査や採血検査の有無により金額は異なります。

(4)

採卵:157,500円

※麻酔・手術・抗生物質・ホルモン注射などの全てを含みます。

(5)

培養・体外受精:84,000円

※卵子が採取された場合の精子・卵子の培養・体外受精の費用です。採卵の日に必要となります。

(6)

顕微授精:52,500円

※顕微授精を行う場合、採卵の日にCDに追加されます。

(7)

胚移植:42,000円

(8)
胚凍結:52,500円

※余剰胚がある場合、凍結保存を希望されるなら新鮮胚の移植の日に必要となります。
(9)
凍結融解胚の移植:63,000〜99,750円

※凍結保存期間などにより異なります。
※凍結1年後の保存延長料:31,500円
(10)
精子凍結:27,300円

上記の金額は変更される場合があります。 2010年6月 市川ARTクリニック

 
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